プライベート・クレジット入門

introduction to Private Credit

プライベート・クレジットとは?
01

需要の拡大

成長と変革を重視する非上場企業は、資金調達の際にプライベート・クレジットという選択肢を活用することが増えています。非銀行主体が行う直接融資を通じて、自社の資本ニーズをより機動的に満たすことを目指しています。

02

ディフェンシブなインカム

プライベート・ローンは一般的に、劣後債券や株式よりも弁済順位が高く、優先的に弁済を受けられる優先担保付債務となっています。また、通常は変動金利の融資となります。こうした特徴により、投資家は元本の保全と高いインカムを期待できます[ 1 ]

03

コア・アロケーション

伝統的な株式および債券でのポートフォリオにプライベート・クレジットを組み込むことで、ポートフォリオを分散し、リスク・リターンの向上が期待できます[ 2 ]

公開市場におけるシンジケート・ローン

Essentials of Private Credit - Publicly Syndicated Loans

あらゆる企業は、事業拡大や運転資金の確保、競合他社の買収、新たな市場機会の追求等のために資金を必要とします。従来、企業は商業銀行から資金を借入れ、銀行は通常これらのローンや融資債権を、それらを保有または市場で取引する様々な貸し手らに売却(「シンジケート」)してきました。

プライベート・クレジット

Essentials of Private Credit - Private Credit Loan

プライベート・クレジットを利用することで、企業はより直接的かつ効率的に資金調達することができます。プライベート・クレジット運用者は投資家から直接資金を調達し、往々にしてプライベート・エクイティ投資会社の関与のもと借り手企業に融資します。このような直接的な融資は、銀行を中間に介在させないことで、借り手にとっては、より高い機動性、機密性、融資実行に至るまでの確実性および構造的な柔軟性を追求することができます。また投資家にとっては、融資条件における優位性、元本保全および最終的には魅力的なリターンに繋がります。

プライベート・クレジットは、世界金融危機後の銀行統廃合や規制強化を背景に、ここ数年で急速に拡大しています。米国の投資適格未満のクレジット市場においてプライベート・クレジットが占める割合は、2000年代半ばの5%から現在25%を超える規模に伸びており、大規模案件の資金調達において重要な役割を果たしています[ 3 ]

このプライベート・クレジットの拡大は、プライベート・エクイティの投資活動や、より柔軟な資金調達ソリューションを求める企業によって牽引されています。

プライベート・クレジットは、ハイ・イールド債やバンクローンなどの伝統的なクレジット商品のパフォーマンスを長期に亘りアウトパフォームしており、その一因として、資金調達の機動性や機密性、柔軟性の対価として、借り手が支払うプレミアムがあります。

主な債券指数の年間リターン・ランキング(2017年~2023年におけるパフォーマンス順)

Essentials of Private Credit - Outperformance Over Time

出所:モーニングスター、クリフウォーター。2023年12月31日時点。各暦年の年間リターンをパフォーマンスの高い順に示しています。記載された資産クラスは、以下の指数に基づきます。プライベート・クレジットはクリフウォーター・ダイレクト・レンディング指数、米国ハイ・イールド債はブルームバーグ米国ハイ・イールド債指数、米国投資適格債はブルームバーグ米国総合債券指数、米国バンクローンはモーニングスターLSTA米国レバレッジド・ローン指数、米国中期国債はブルームバーグ米国中期国債指数、1-3カ月短期財務省証券はブルームバーグ米国財務省証券1-3カ月指数。過去の実績は将来のリターンを予測するものではありません。

いかなるオルタナティブ資産クラスもその目的を達成する、あるいは著しい損失を回避する保証はありません。過去の出来事およびトレンドは将来の出来事あるいは結果を暗示、予測、保証しません。また、必ずしもその通りになると示すものではありません。指数のボラティリティおよびリスク特性は、ファンドの特性とは大きく異なると見込まれます。指数はファンドとは異なる投資ガイドライン/基準を採用しており、レバレッジを使用していません。ファンドの保有銘柄および当該保有銘柄の流動性は、指数を構成する銘柄とは大きく異なる場合があります。指数には報酬や費用がかからず、指数に投資することはできない場合があります。指数のパフォーマンスは、ファンドのパフォーマンスと比較する適切なベンチマークとして選別されたものではなく、よく知られ広く認知されている指数のパフォーマンスと比較できるように開示されています。指数に関する投資ガイドラインの概要は、要請に応じて提供可能です。指数は必ずしも特定の資産クラスにおいてパフォーマンスが最も高い指数ではなく、資料の受取人はファンドまたは投資のパフォーマンスを指数のパフォーマンスと比較する際に、この点を考慮する必要があります。

トータル・リターンは、2017年1月1日から2023年12月31日までの期間で計算されています。

元本割れのリスクがあり、投資家は当初の投資額を取り戻せない可能性があります。
分散化は利益獲得、または損失回避を保証するものではありません。
出所:2024年3月時点のブルームバーグ(ハイ・イールド債)およびピッチブックLCD(バンクローン)。プレキン(プライベート・クレジット)は2023年9月時点で入手可能な直近のデータ。プライベート・クレジット市場規模は運用資産残高に基づく。米国投資適格未満のクレジット市場全体とは、米国ハイ・イールド債、米国バンクローン、北米プライベート・クレジット市場の合計として定義しています。バンクローンは、広くシンジケート・ローンを指します。プライベート・クレジット市場には事業開発会社(BDC)を含みます。
いかなる投資にも大きなリスクが伴うため、投資家は全投資額の損失を許容できる場合にのみ投資を行うべきです。投資目的の達成やパフォーマンスについて保証や確約はなく、投資額の一部または全部を失う可能性があります。